退職社外の挨拶やスピーチに使える言葉の例... | 挨拶やスピーチに使える季語・時候の言葉の例文や手紙・メール・季節に使えるPTAの文例

会社の社長が代わるということは企業のトップが代わるということでもあるので、取り引きをしていた企業や関係各所の方々への挨拶まわりも必要になってきます。会社社長を退任した場合は、関係各所に挨拶状を出したり、直接伺って退職社外の挨拶をしたりします。そうした場合の挨拶の仕方ですが、今までお世話になったことに対するお礼や、社長として思い出深かった出来事、後任の社長や役員人事について等に触れるのが一般的です。

社長の退職社外の挨拶の最初のポイントとしては、まず「社長を退任することになったこと」を告げます。そして「これまでいろいろお世話になりました」という今までの感謝の気持ちを率直に述べるようにします。退職の挨拶状を会社あてに出す場合は「貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」などと書きだし、「さて、私事で恐縮ですが」「早速ではございますが」などと続けて「退職することになりました」と社長退職の報告をします。

退職社外の挨拶はお世話になった人や取引先などに伺ってします。その場合の例文です。「皆さん、こんにちは、株式会社△△△△社長、山田太郎でございます。いつもお世話になっております。皆さんのお耳にもすでに入っているかとは思いますが、このたび、株式会社△△△△社長を退任することになったのでご挨拶に伺いました。今まで御社の○○社長をはじめとして社員の方達にはとてもお世話になりました。ありがとうございました。」

手紙でお世話になっている人に社長退任のあいさつをする場合のひとつの例文です。「拝啓麦秋の候、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。さて、私事で恐縮ですが、○月○日をもちまして××××株式会社代表取締役社長を退任することになりました。会社の未来のことを考え、長年思い悩んだ末の決断でございます。後任につきましては私の長男の山田一郎が就任する予定です。」

「××××株式会社○○様平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。早速ではございますが、このたび一身上の都合により△△△△株式会社代表取締役社長を退任することになりました。○○様におかれましては今まで多大なご支援を賜りまして、誠にありがとうございました。」「○○様、いつもお世話になっております。早速ですが私、このたび○月○日付で株式会社△△△△代表取締役社長を任期満了につき退任する運びとなりました。」

いつもお世話になっている社外の取引先関係者へ代表取締役社長退任の挨拶状をメールで出す場合の例文のサンプルです。「【件名】(株)△△△△代表取締役社長退任のご挨拶山田太郎」「××××株式会社代表取締役社長○○様平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。さて、私このたび株式会社△△△△代表取締役社長を退任し、後輩に道を譲る事になりました。在職中はひとかたならぬご厚誼を賜り、深く感謝申し上げます。」

取引先のビジネス関係者に充てて出す退任の挨拶状の出だしの例文です。「拝啓梅雨明けが待ち遠しいこの頃、皆様にはいよいよご清栄のこととお慶び申し上げます。さて、早速ではございますが、私去る○月○日をもちまして△△△△株式会社代表取締役社長を退任いたすことと相成りました。代表取締役社長に就任してからの3年間は長いようで短い月日でした。これまで大過なく勤めることができましたのも、ひとえに皆様のご厚情のおかげと深く感謝致しております。」

会社社長退職が正式に決まったら、出来るだけ速やかに社外の取引先関係者やお世話になった人達に報告するのがベストです。そうしないとデリケートな社長の交代劇ということで何かと変な憶測がたってしまうこともあります。挨拶状は最近ではメールで済ますケースも多くなっています。しかし、メールだけだとあまりにドライすぎるので、特に重要な取引先や重要なパートナーにはしっかり手紙かハガキで挨拶状を出すことをお勧めします。

退職が決まったら出す挨拶状は、会社で思い出に残ったエピソード、自分なりに頑張ってきたことや達成した目標などをまとめて話して、後任について軽くプロフィールを紹介して「自分と同様のサポートをよろしくお願い致します。」といった言葉を添えるようにします。社外の人に対して身内の人を紹介する場合はへりくだって言うのが習慣となっています。最後もまた「今までありがとうございました。」という感謝の言葉で終了します。

「私の後任につきましては、今まで私を支えてきてくれました専務の山田一郎が就任する予定です。皆さんご存知のように山田一郎は私の愚息でございますが、若いパワーで会社を盛り上げていってくれるものと思います。どうぞこれからは私に代わりまして山田一郎を宜しくお願いします。できれば今度新社長と一緒にご挨拶に参上したいと思っております。それでは、お忙しい中、お時間を取りして申し訳ございませんでした。今までお世話になりました、ありがとうございます。」

「社長に就任してから今まで約3年間の間、○○様には大変お世話になりました。思い起こせば○○様のおかげで乗り越えてきた困難が沢山あります。我が社が大変なときにいつも手を差し伸べてくださり、心よりお礼申し上げます。本来であれば、お伺いしご挨拶すべきところですが、手紙にて失礼申し上げます。最後になりましたが、貴社のご発展と○○様のご活躍をお祈り申し上げます。平成○年○(株)△△△△代表取締役社長山田太郎」

「トップという立場に立ってからというもの、会社の為に無我夢中で走り続けてきました。これからは代表取締役社長という立場からは外れてしまいますが、外から会社の発展を見守っていきたいと思っております。新しく社長になります山田一郎を、これまで同様、御贔屓にしてくださいますよう、心からお願い申し上げます。最後になりましたが、貴社のご発展と皆様のご多幸をお祈り申し上げます。本日は誠にありがとうございました。」

「後任には○○○○が社長に就任する予定ですので、私同様にご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。本来であれば、参上してご挨拶をすべきところではございますが、取り急ぎメールにて失礼を申し上げます。貴社のご発展と皆様のご活躍をお祈り申し上げます。△△△△株式会社代表取締役社長○○○○」なお、メールを使っての退職の挨拶はあくまでも略式です。お世話になった人にはきちんとハガキや手紙で挨拶状を出すのが礼儀です。

「これまで私なりに会社のために精一杯勤めて参りました。何かと至らないわたくしに支援してくださった皆様のおかげもあり、当社もやっと軌道に乗ることができました。本当に今までありがとうございました。本来でしたら直接ごあいさつにお伺いすべきところですが、略儀ながら書中を持ちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます。末筆ではございますが、貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。敬具」「△△△△株式会社代表取締役社長○○○○」

代表取締役社長の退職を報告する挨拶状では、トップの立場から見てきた会社の感想、自分なりの思いを述べてから自分の後を継ぐ後任の代表取締役社長の人柄などについてひとこと触れて話し、これまで同様のおつきあいを宜しくお願い致しますといった言葉を続けるようにします。社長の任を解く正式な日付けも入れておくと分かりやすくなります。今後の関係も考えて、重要なパートナーなら丁寧に手書きの文書で出すなどすると印象が良くなります。

会社に勤めている限りいずれ退職するときが来ます。定年退職や一身上の都合、任期満了に伴う役員の交代など、いろいろな事情がありますが、どんな場合でも代表取締役社長という立場にあれば会社で退任のスピーチをしたり、ビジネスパートナーに退任の挨拶状を送ったりするのが昔からの習慣です。退職の挨拶を部外者にする場合は、まずハガキで挨拶状を出し、その後に挨拶に伺うようにするとスムーズです。退職の手続きや業務引き継ぎなどで何かと忙しい時期なので取引先ひとりひとりの所に行って挨拶するのは大変です。しかし、退任の挨拶状なら何とか時間を見つけて仕上げることができます。ハガキを書く時間もない場合はメールが便利です。最近のベンチャー企業やIT関係企業は、むしろメールで退職や辞職の挨拶をするのが当たり前になっています。メールで退職の挨拶をする場合でも、相手の立場を考えて文章を作成する必要があります。目上の人なら失礼のないような文章に仕上げることが大事です。また、会社で使用しているメールアドレスで出す場合は、退職するとそのアドレスが使えなくなります。退職後も付き合いたい相手に出す場合は個人用のメールアドレスを使用するなど使い分けるようにすると便利です。