通夜の挨拶やスピーチに使える言葉の例文や手紙・メールに使える文例
通夜の挨拶のポイント
人が亡くなるとまず行われるのがお通夜です。そしてお通夜のあとには通夜振る舞い(つやぶるまい)があります。通夜振る舞いは弔問客に料理やお酒を振る舞う儀式です。喪主の通夜の挨拶はこの通夜振る舞いの場で行われるのが一般的です。通夜の挨拶は告別式の挨拶のように堅苦しいものではなく、たいていは来てくれた弔問客に対して感謝の言葉を述べるだけです。お礼の言葉は故人に代わって言うものなので、気持ちを込めて言うことが大切です。
通夜の挨拶の書き出しのポイント
通夜振る舞いの席での喪主のスピーチ、つまり通夜の挨拶は、まず弔問にかけつけてくれた会葬者の方に対する感謝の言葉を述べることから始めます。「○○に代わってお礼を申し上げます。」と故人の気持ちになって代わりに感謝の気持ちを伝えることが大切です。通夜振る舞いとはお通夜が終わった後、弔問客を別室に通してお酒や料理を振る舞うことなので、お礼の言葉のあとはお酒や料理を用意している別室に案内する言葉も添えるようにします。
通夜の挨拶のスピーチに使える書き出しの例文
まず弔問にかけつけてくれた会葬者に対して、「本日はお忙しいところ、ご丁寧にお悔やみをくださいまして、誠にありがとうございました。」と、忙しい中で弔問に来てくれたお礼の言葉を述べるようにします。「本日は、ご多用にもかかわらず○○(故人の名前)のためにお通夜にご参列くださいまして誠にありがとうございます。」「本日はお忙しいところ、通夜に駆けつけてくださり、厚く御礼申し上げます。」などもよく使用される例文です。
通夜の挨拶の手紙に使える書き出しの例文
たいてい通夜や告別式に参列できなかった人からはお悔やみの電報(弔電)とお香典が郵送されてきます。それに対するお礼の手紙やハガキを出す必要があります。これを「礼状」といいます。礼状では忙しい中弔電を送ってくれたことに対する「○○(故人の名前)の葬儀の節は、ご多忙中にもかかわりませずご丁重な弔電を賜り、誠にありがたく厚く御礼申しあげます。」という感謝の言葉から始めます。なお、礼状は弔電をもらってから一週間以内に出すのがマナーです。
通夜の挨拶の使える書き出しの例文
通夜の挨拶や手紙での挨拶では、気遣いに対して感謝の言葉を述べるとともに、「生前は、格別のご厚情(こうじょう)をたまわりまして、本人も大変感謝しておりました。深く御礼申し上げます。」と故人に代わって生前親しくしてくれたことに対するお礼の言葉を述べます。そして、「○○(故人の名前)の在りし日の思い出話などを、お聞かせいただければと思います。」などと、相手が故人の思い出話しができるような流れに持っていくことが大切です。
通夜の挨拶のメールに使える書き出しの例文
都合があってお通夜や葬儀に来られかった人からもらった弔電や手紙に対する返信は、親しい人には電話で、遺族とあまり付き合いがなかった人には手紙やハガキで出すのが作法です。しかし、現代においてメールでお礼をする人も多くなっています。メールでも、「忙しい中弔電をいただき、誠にありがとうございました」とお礼の言葉を述べて、「おかげをもちまして、葬儀を滞りなく済ますことができました」と通夜や葬儀が終わったことを伝える文章を続けます。
通夜の挨拶のビジネスに使える書き出しの例文
故人と付き合いがあったけど家族とは面識のない故人の会社関係者から弔電をもらうこともよくあります。ビジネス上のつきあいだけの人からもらった弔電にもしっかり礼状を書く必要があります。「拝啓」で書きだし、「このたびは○○の葬儀に際しまして、ご多忙中にもかかわらずご丁重な弔電をいただき、厚く御礼申し上げます」などと書きだします。そして「おかげをもちまして、葬儀も滞りなく相済ますことを得ました」続けるのが一般的です。
通夜の挨拶の書き出しについてのまとめ
通夜が終わったあとに行う通夜振る舞いは、お焼香を終えた弔問客を酒食の席に案内して、オードブルやお寿司やお酒などを振る舞うことです。そこで故人の思い出話を明るくすることで、死者の冥福に貢献すると考えられています。通夜の挨拶は、弔問客を酒席に案内してから料理を振る舞う前に言うのが普通です。あまり堅苦しく挨拶を始めると料理が食べづらくなってしまうので、シンプルに、それでいて丁寧に心を込めてお礼のあいさつをすることが大事なポイントです。
通夜の挨拶の結びのポイント
通夜振る舞いの席での挨拶では、今後の葬儀・告別式の予定を知らせることも大切です。具体的には、「なお、明日の葬儀・告別式は○○時からでございます」などと日時を言います。そして「場所は○○です」と会場の名前と住所も言うようにします。そのあとに「明日もよろしくお願いいたします。」「なにとぞよろしくお願い申し上げます。」と続けて、最後に「本日は本当にありがとうございました。」とお礼の言葉を続けるのが一般的です。
通夜の挨拶のスピーチに使える結びの例文
通夜振る舞いでは最初と最後に弔問客に対して来てくれた事のお礼の言葉を述べます。最後のお礼の言葉を言う前には、「ささやかではございますが、粗茶を用意しております。」などと料理を用意していることを告げて、「どうぞお召し上がりくださいませ。」と食べる流れに持っていくようにします。また、「故人の在りし日の思い出話などを、お聞かせいただければと思います。」と故人との思い出話ができる雰囲気に持って行くことも大切です。
通夜の挨拶の手紙に使える結びの例文
もらった弔電に対する礼状は、「おかげさまで葬儀告別式は滞りなく済ませることができました。」と通夜から告別式まで無事に終えたことを報告する文章を書き、続けて「つきましては、お伺いしてお礼を申しあげるべきでございますが、忌中につき略儀ながら書中をもってごあいさつ申し上げます。」とするのが一般的です。最後には「平成○○年○○月○○日」と日付を記入し、「喪主○○」と喪主の名前を記入して、「親族一同」と結びます。
通夜の挨拶の使える結びの例文
通夜の席での挨拶での結びでよく使用される例文は「今後は家族で助けあい、故人の分まで頑張って参りたいと考えております」「今後とも変わらぬご厚情をいただきますようお願いいたします。」などです。そして「本日はどうもありがとうございました。」「本日は忙しい中お越しくださり、本当にありがとうございました。」「ささやかではありますが料理を用意いたしました。どうぞ召しあがり下さいませ。」などと続けるのが無難です。
通夜の挨拶のメールに使える結びの例文
メールを使用して弔電の礼状を出す場合の内容は、「生前親しくしていただいた○○様(弔電を送ってくれた人の名前)の、温かいお心遣いにとても感謝しております。」「きっと○○(故人の名前)も喜んでいることと思います。」などと心遣いに感謝する言葉を述べるとともに、「誠にありがとうございまいた。」などとお礼の言葉を添えるのが典型的です。そしてメールの一番最後には自分の名前と住所、メールアドレスなどを書き添えます。
通夜の挨拶のビジネスに使える結びの例文
故人とビジネスでの関係があった人に送る弔電に対するお礼の礼状は、「生前のご厚情に感謝申し上げますとともに今後も変わらぬご指導ご厚誼を賜りますようお願い申し上げます」などと記入します。そして最後のほうには「早速拝眉の上お礼申し上げるのが本意ではございますが」と続け、「略儀ながら書中を持ちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます」と記入して最後に「敬具」で結びます。「平成○年○月○日」と日付と喪主の名前も記入します。
通夜の挨拶の結びについてのまとめ
お通夜の結びの挨拶では最初の挨拶と同様に弔問客に対する感謝の気持ちを述べるのが常識です。お通夜には多忙な中で沢山のひとたちが駆け付けてくれます。そうした人達に対するお礼の言葉を言うのは喪主の勤めのひとつでもあります。また、お礼は故人の気持ちを代弁して言うものなので、気持ちを込めて心から言うようにすると故人も満足するはずです。また、あまり堅苦しい挨拶をせず、料理が食べやすい雰囲気を作ることも喪主の大事な役割です。
通夜の挨拶の全体的なまとめ
通夜振る舞いは弔問に来てもらったお客様にお酒や食事をふるまうことです。通夜自体は厳粛な儀式ですが、通夜振る舞いの席は故人の在りし日の思い出話をみんなでしながら、出来る限り明るく故人を送り出そうという比較的フランクな場です。しかし、親しい人たちとお酒を酌み交わす明るい場であっても、通夜振る舞いも通夜という儀式の流れのひとつであることには変わりはないので、言葉使いには気をつける必要があります。通夜・葬儀・告別式の場で、喪主も参列者も気をつけなければならないのが「忌み言葉」といわれている言葉です。忌み言葉とは、同じ言葉を続けて言うことで、不幸が連続して起こることをイメージさせるため、弔事の場で使用するのがタブーとされています。忌み言葉の代表的なものは「重ね重ね」「たびたび」「引たまたま」「返す返す」「いよいよ」「ますます」などです。また「繰り返す」「続けて」「引き続き」「再び」「再び」など、連続をイメージさせる言葉も避けたほうがいいとされています。喪主は、通夜や告別式の際には、こうした忌み言葉に気をつけて挨拶をする必要があります。忌み言葉に気をつけて定型文を引用して文章を組み立てればたいていうまく出来上がります。
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