社長退任の挨拶やスピーチに使える言葉の例... | 挨拶やスピーチに使える季語・時候の言葉の例文や手紙・メール・季節に使えるPTAの文例

社長退任の挨拶は新しい社長へ任務を引き継ぐ上で大事な儀式となります。退任の挨拶は、ある意味社長としての最後の仕事になります。終わりよければすべてよしという言葉がある通り、最後に聞いている人達の心に響くスピーチを披露することで、華々しく最後の仕事を締めくくることができます。スピーチのポイントとしては今までの感謝の気持ちを述べるとともに、次に社長になる人を人柄や実績などを含めながら簡単に紹介するようにします。

それほど頻繁にあるわけではないですが、社長が何らかの事情で交代することがあります。企業のトップである社長が変わるのですから、その企業にとって転機ともなる重要なことです。社長退任の挨拶では最初に役員や社員に対してありがとうございますというこれまでのお礼を述べ、会社に対する自分なりの思いを述べるのが一般的です。長くなりそうな場合は下書きを用意しておき、本番で言葉が出てこなくなったら見れるようにしておくと便利です。

「本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。みなさんご存じのように、私は今日かぎりで代表取締役社長を辞任することになりました。日頃から私を支えてくれた役員の皆様、そして社員の皆様、本当に今までありがとうございました。」「今日はこんなに多くのみなさんにお集まりいただき、ありがとうございます。私、本日をもって代表取締役社長を退任することになりました。代表取締役社長に就任してから10年間、皆様には本当にお世話になりました。」

「謹啓向暑の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。さて私儀○月○日付で○○株式会社の代表取締役社長を辞任することになりましたのでお知らせいたします。」「謹啓春陽の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます。さて、このたび私は、任期満了につき、株式会社○○の代表取締役社長を任を退くことと相成りました。」

「謹啓深秋の候、ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。さて私儀株式会社○○○○の代表取締役社長を退任することになりましたのでご報告いたします」「謹啓向寒の候貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます今般私儀株式会社○○○○代表取締役社長としての任を解き後進に道を譲ることといたしました」「謹啓時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げますさて私儀○月○日をもちまして弊社取締役社長を退任いたしました」

メールで社長退任の挨拶をするケースも多くなってきています。普段メールでやり取りしている取引先関係者などにはメールで知らせるほうが簡単です。ただし、メールだけではなく、後で直接会ってお礼を述べるのが礼儀です。「件名・代表取締役退任のお知らせ」「いつもお世話になっております。株式会社○○の○○でございます。この度、任期満了につき平成○○年○月○日をもって社長の任を解くことになりましたのでご報告いたします。」

「拝啓短夜のみぎりますますご清祥のこととお慶び申し上げます。さて私ことこのたび一身上の都合により代表取締役社長を辞任することになりました。社長在任中は多年にわたり一方ならぬご懇情を賜り有難く厚くお礼申し上げます。」「お客様各位謹啓春陽の候、貴社いよいよご繁栄のこととお慶び申し上げますさて、私こと○月○日をもちまして株式会社○○の代表取締役社長の任を退くことと相成りました。永きにわたり温かいご支援とお引き立てを賜りましたこと厚くお礼申し上げます。」

幅広い交流関係がある社長という立場から、退任をする際には身内の社員だけではなく、取引先関係者やお世話になった人達など沢山の人達に退任の挨拶状を送る必要があります。社長名義で出す退任の挨拶状の書きだしは、「拝啓」「謹啓」などから始めるのが例文の典型です。特に関係が深い人には手紙を書くという手もあります。社長という職を辞してもその後の人生は続くわけですから、その後の関係を保つ意味でもしっかりと挨拶をしておく必要があります。

社長退任の挨拶を全社員の前でするときの終わりのほうでは、これまで社長として仕事をしてきた率直な感想を述べ、現在の経済状況や会社の未来に対してひとこと言及して、終わりには出席者の皆様ありがとうございましたという言葉で締めるのが無難です。退任の挨拶ではありますが、あまり湿っぽい話や後ろ向きな話はせず、次期社長の実績や手腕、リーダーシップなどをほめたたえる言葉と共に明るくポジティブな話題に持って行くことが理想です。

「私の後に次いで社長に就任します○○さんは、○○において長年社長を務め、小さな町工場だった会社を10年で世界に工場を持つトップ企業に育て上げたお方です。敏腕、凄腕という言葉がぴったりの先見の明がありエネルギッシュなお方なので、彼がこの会社のリーダーとなれば、きっと様々な難題に直面してもその手腕を発揮してくれると思います。長くなりましたが、これにて退任の挨拶を終わります。それでは皆様、今までありがとうございました。」

「○○様には在任中お世話になりました。後任には副社長として長年私を支えてきてくれた○○○○が就任する予定です。ぜひとも私同様のご支援と教鞭を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。私の今後の予定といたしましては、しばらく休養を考えております。落ち着いたらまたご連絡を差し上げたいと存じます。先ずは略儀ながら書中をもって御礼かたがたご挨拶申し上げます。敬具平成○○年○○月株式会社○○○○代表取締役社長○○○○」

「今まで支えてくれた多くの人達に、今は感謝の気持ちでいっぱいです。社長の任は降りましたが、今後は相談役として次期社長を支え、会社のために少しでも恩返しができればいいなと思っております。10年間、本当にありがとうございました。」「代表取締役社長を辞めることになりましたが、これからも会社の発展を見届けていきたいと思います。それでは長くなってしまいましたが、これにて退任の挨拶を終わりにいたします。ありがとうございました。」

「私のあとを引き継いで○○○○が社長に就任する予定です。○○○○はご存じのように長年専務として会社の発展に寄与してきた人です。厳しい経済状態が続いていますが、彼ならきっとこの苦難を乗り越え、明るい方向に導いてくれると思います。私同様に支援を宜しくお願い申し上げます。私の今後につきましては相談役として微力ながら会社に貢献していくつもりでおりますので、引き続き宜しくお願い申し上げます。○○株式会社代表取締役社長○○○○」

「今後は私の後を引き継ぎ専務の○○○○が代表取締役社長として弊社のかじを取って参ります。何卒、これまでと変わらぬお引き立てを賜りますようお願申し上げます。本来であれば参上してご挨拶申し上げるべきところ、甚だ略儀ではありますが、書中をもちまして退任のご挨拶申し上げます。」「後任には○○○○が就任いたしましたので私同様にご支援賜りますようお願い申し上げます。略儀ではありますが、書中をもちましてお礼旁々ご挨拶を申し上げます。」「敬具」「平成○○年○○月○○日株式会社○○○○代表取締役社長○○○○」

社長の退任の挨拶の結びでは、次期社長についての簡単な経歴を述べ、その実績を褒め称えて、最後に今までありがとうございましたという感謝の意を述べて終える、という流れにするのが理想です。次期社長の実績や経歴を紹介するときには間違いのないように注意する必要があります。秘書に頼んであらかじめしっかり下調べをしておく事です。関係者の退任の挨拶状を出す場合は今後の自分の予定について簡単に添えておくようにします。

今は従来の型のとらわれない自由な社風の会社が多くなってきていますが、どんな会社であっても、社長というトップの退任の際には何らかの挨拶があるのが普通です。社長退任の挨拶は、会社の現状や今後の見通しについてや、関係者へのいままでお世話になったお礼の言葉、次期社長の紹介、次期社長も私のときと同じようにサポートして欲しいというお願いの言葉などで構成されるのが一般的です。定番通りのフレーズを骨格にして、そこに現在の経済状況やタイムリーな話題を肉付けして話すようにすると生き生きとしたスピーチになります。次の代表取締役社長を社員など身内に紹介する際には、その人の性格や実績、エピソードなどを踏まえて出来る限り持ち上げて話すようにします。逆に社外の関係者にはへりくだって紹介するのが日本のビジネスシーンでは常識となっています。退任の挨拶状では、これまでと同様に次期社長を指導・支援して欲しいという言葉を添えるのも忘れてはならないことです。そうすることで円満な社長交代人事だったということを社外にアピールできます。また、手紙やハガキでは略儀であるということを添えて、特にお世話になった人や重要な取引先の関係者には後日会って直接「お世話になりました」というお礼の言葉を述べることがマナーです。